イタリアで生きる 
前回から続く
イタリアで仕事探し④トライアル編
採用してくれることになったが、まだ検討中としたレストランの仕事。
理由は“家から遠い”である。
閉店まで働けば最終のメトロはないし、あったとしてもその後のバスに何十分も待つ。
そうなればいずれ車通勤しなければならないが、毎日のようにローマを運転など私にはハードルが高すぎた。
なんたってローマは道のつくりがおかしい上に通勤通学の渋滞がひどく、運転も荒い。
月2回は自分の目で交通事故を見るくらいなので、できれば避けたいのである。(私も滞在5か月で交通事故を起こした)
そんなことを考えているうちに、交通手段に困らない地域の小さな商店の求人を見つけた。
応募しお店に面接へ行ってみたが、店主の男性から年齢を聞かれた後の「これは重要なの、働き始めてすぐ子ども作られても困るし」の言葉に気持ち悪さを覚え、働かないと決意。
18歳でも40歳でも、結婚してもしてなくても子どもは作れるし、子を持つ大人の男が、面接で女性に言うものかとびっくりした。
語学力的に働くのは難しかっただろうが、もう1つの仕事と比べることができたので、応募はいい経験になったと思う。
そういうわけで、2つ目の仕事の面接後にレストランがどれだけ恵まれているかを実感し、そのタイミングでレストランから“メトロに間に合うように帰っていいしお給料も少し上げるから働かないか？”と打診された。
これ以上嬉しい話はないと思い、採用してもらった。
同僚は皆優しく面白いお陰でお店の雰囲気がとてもよく、今のところは楽しい日々である。
イタリア語が十分でないのにも関わらず採用してくれたことに感謝し、バカンスまでとにかく働くつもりである。
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