国際結婚と名字 

結婚に際し変更した名字を旧姓に戻す手続きを始めた。

国際結婚は基本的に夫婦別姓だが、私のようにわざわざ名字を変えることもできる。

日本で夫婦別姓を認めるか否かの議論は今も続いてる中、ありがたいのか選択できる身である私だが夫のものに変えた。

昔から自分の名字が嫌いだったのと、夫婦は家族らしく同じ名字を名乗りたいというのが理由である。

「変えたいから」氏変更届けを提出し、複雑な手続きもやってのけてやろと思っていたがあまりにも軽率だった。

そもそも夫婦別姓のイタリアでは結婚に際し氏変更と言う概念がないので、各所で理由を説明し複雑な手続きを増やすだけ。

滞在許可証を申請中に氏変更をしかもローマでなど、自分でストレスと無駄な時間を増やすだけだったので、悲しいが自分の日本の名字を名乗ることに決めた。

だが時すでに遅し。

離婚したわけでないのに旧姓に戻すには家庭裁判所を通さなければならず、やっぱり日本なので全て紙。

日本に住む母に助けてもらっているが書類を印刷し記入、収入印紙を購入してと本当に無駄な仕事を増やした。

日本大使館では手続きが複雑だが可能と言われたし、名字を変更したいという気持ちが大きかったので氏変更を決めたが、ローマの機能してない市役所では不可能である。

ちなみに私の知る限りでは、多くのイタリア人は夫婦同姓に反対だ。

「結婚しても生まれてから死ぬまで自分の家族は家族」

「氏変更なんて女性に失礼」

「同じ名字だと兄弟みたい」

ちょっと誇らしげに夫婦別姓を語っていたが、私が子どもは父親の姓を名乗ることに異議を唱えるとそれには反発された。

さっきまでの女性へのリスペクトはどこへいった…

結局伝統に従いたい古風な人々なのだろうか。

数週間前に子どもが母親の姓を選択できるようになったイタリアだが、実際に母親の姓を選択する人は何パーセントなのか、とても気になるところである。

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