日本でよくある割り勘を、イタリアではなぜかローマ風割り勘という。
イタリア語ではalla romana.
ローマ風に調理することもこういい、ローマのやり方というような意味になる。
私の住むローマはまさにそのローマ風割り勘が当たり前なので、友達とのアペリティーボや食事では勘定を誰かが迷うことなく人数で割る。
ここ2年で、自分が食べたものだけを払ったことは1度もない。
少人数であれば1ラウンド目はA子、2ラウンド目はB君と言うふうにまわっていき、差額は気にしない。
とりあずひとりひとり細かく払うのが嫌で、面倒くさがりな印象である。
さて先月のこと。
久しぶりに友達グループ20人近くが集まった。
ここ数年でみな30歳を超え、最近は妊娠中や授乳中の女子も何人かいて、その子たちは当然お酒は飲まないか、飲んでもほんの少量である。
そんな女子も含めたグループで最初はバーへ、そしてお腹もすいてきたので食事ができるバーへ移った。
1件目ではみんなでボトルとつまみをシェアし、同じくらいの量を食べ飲みしてお開き。
2件目では何人かは結構値の張る食事、何人かはビール1杯のみ。
それでも2件ともローマ風割り勘が適用された。
これが実に不公平だと私は思わずにはいられないが、これに文句を言う人は1人もいないのである。
さすがにその時はこれは不公平じゃないか?と言ってみたが、だったら来なきゃいいとのこと。
厳しい世の中である。
自分は酒好きだから気にならないが、お酒を一切飲まない人はひたすら損な人生な気がしてならない。
イタリアでもローマだけがこうなのか、みなどんなふうに払うのか気になるところである。
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