車とローマ

先日モンテサクロへ飲みに出かけた。

ローマ近郊のこの地区は緑がいっぱいの住みやすい場所で、週末はバールに集まる若者で溢れかえる。

大きな広場を中心に住宅街であるこの場所は、人が集まる時間帯には駐車場が見つからない。

そんな週末の深夜11時。

広場真横の道路の真ん中に車が1台。

車は通行できるが駐車されてる車は出れない場所である。

イタリアでは駐車の仕方が悪いとき“ワイパーを上げる”という形で知らせる。

案の定この車もワイパーを上げられていて、さらには「sei una merda(お前はクソ野郎)」とまで書かれていた。

ワイパーを上げられている車はよく見るが、落書きは初めて。

相当長いこと放置されているのだろう。

かわいそうな車である。

こんなひどい駐車の仕方にたまに出会うが、大概付近に持ち主がいて、クラクションをならしたり付近のバールへ聞き取り調査に赴き、持ち主を割り出すのが普通。

実は先月うちの車もワイパーを上げられた。

同じ地区で駐車場がどうしてもなく、若干邪魔かと思われる場所に停めた。

数時間後に戻ってくるとワイパーを上げられ、ラジオのアンテナまで盗られていた。

自業自得とはいえ、盗みまで働かなくてもよかろう。

またあるときは接客中の夫へいちゃもんをつけてきた男が、夫の車の後ろのワイパーをへし折ってきたこともある。

どうやって車を探り当てたのか考えるだけで気持ち悪い。

このときからワイパーは作動しないまま、アンテナはなぜか予備を持っている知人にもらえた。

なにかしら車でのトラブルが多いローマだが、車なしでは生活できない。

解決策は…外出しないことであろうか。

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