ラボーロ ネーロ

最近義弟(夫の弟)が新しい仕事に就いた。

運転免許も取ったりと忙しそうで、私は勝手に嬉しく思っている。

初めて夫の家族に会いに来た3年前、彼には外国でのビール製造のインターンが待っていた。

その当時は働いておらず、さらにコロナでこのインターンがなくなってしまい、まったくの無職になってしまった。

それからも友達とビールを作ったり楽器を演奏したりと、多才なのに働く気がないことが他人ながら気になっていた。

しかし1年ほど前からだろうか、パソコンを使ってデザインする写真のような絵が売れ始め、ビールの仕事も半年前に決まった。

この職場が遠いおかげで、取る気のなかった免許も取ったらしい。

ちなみにイタリアで免許を取るのに、日本ほどお金はかからない。

最低6時間は自動車学校に行き、高速や街中運転、駐車などを学び、仮免許で10年以上運転経験のある人と運転の練習し、実技と筆記の試験に合格すれば免許を取得できる。

今はPプレートで練習中。私が言うのもなんだが、頑張ってほしい。

イタリアで交通事故を起こしたら

※私はすでにローマで事故を起こしました、、、参考になれば。

さて、イタリアには仕事がない。

仕事があっても正式な契約を結ぶのが難しい。

街を行けばダラダラと適当に仕事をこなす中年が多く、それならば語学に長け伸びしろのある若者に働かせてあげてと思うことが何度もある。

そんなわけでまだ(もう)20代半ばの義弟が契約を結んだ仕事につけたのは誇らしいことなのである。

知人の一人もピザ“職人”だが何年も契約がもらえず、最近やっと正社員になった。

お給料は変わらないのだが、この正式な契約があるかないかで人生が大きく変わる。

アパートを借りたり、家を買ったり何か大きな買い物をするときに信用の証となるので、これがないと話さえしてもらえないこともある。

そして夏の休暇やボーナス、結婚時のハネムーン休暇やこのコロナ禍の手当てなども政府から支払ってもらえる。

ボスが契約を結びたがらないのは税金を払いたくないからで、お給料明細の金額を少なめにしてあとは現金で渡すことも少なくない。

ラボーロ ネーロと呼ばれるこの闇労働は現在も普通に行われているのが現状。

先日警察が夫の職場に抜き打ちで調査に来た。

国へちゃんと税金を払っているかの確認で、過去3年の書類の提出を求められたらしい。

どうせ税金だけが問題で闇労働には口出ししないだろう。

まじめに働く労働者を大切に扱わない方が、税金の未払いより重要でしょう!

なんて話が警察に伝わる日は来るのだろうか。

なんとかボスが制裁されますように。

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