3歳のつり目ポーズから考える

私にはよく会う友達夫婦とその3歳半の娘さんがいる。

娘さんは私にとてもなついていてくれて、よく一緒に遊ぶ。

さて先月のある日、食事の席でその娘がなんとなくつり目のポーズをした。

特に私に見せつけるわけでもなく、本当になんとなく…

それを見た娘の母親(つまり私の友達)が「ほらさき見て~」と、あなたと同じ目ね!というようなニュアンスで言ってきた。

この母親は以前にも「私の目は細くてアジア人のようなのよ」とつり目のポーズをしてきたので、彼女にも差別の意識はないと思われる。

私はこの娘がどうしてそのポーズをしたのか気になり「なんでそんな風にしているの?」と優しく聞いた。

結局彼女は答えなかった。

そして私は「そのポーズをするのはよくないのよ」と続けた。

そこで私は自分にハッとした。

もしかしたら何となくつり目のポーズをした3歳児に、今私がアジア人差別を植え付けてしまったのかもしれない、と。

差別は良くも悪くも大人から伝えられる。

純粋な心の子どもに、アジア人差別はダメよ、と伝えれば白人が優位と教えるのも同然である。

かといってなにかアジア人差別的な発言やジェスチャーがあれば、やってはいけないことと教えないわけにはいかないだろう。

ちなみにこの母親(友達)は裕福な家庭出身の優等生な女性である。

それなのになぜつり目ポーズを平気でするのかはわからない。

また娘も答えてくれなかったので、どこかでそのポーズを覚えてきたのか、または単純に変顔としてやったのかはわからないが、3歳にしてアジア人をバカにするとも思えない。

私は特に不快ではなかったが、世界中でそのつり目ポーズはアジア人差別ととらえられるのでやめた方がいいぞ、という気持ちにはなった。

オーストラリアやアメリカに比べて、まだまだつり目ポーズを平気でやる欧州諸国。

もうこれはなんでもないこと、として見逃す方がいいのだろうか。

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