イタリアで私が驚くのは、子どもたちが夜遅くまで外で遊んでいることである。
夜10時近く、それもまだ10歳に満たないであろう小さな子どもたちである。
私が10歳のころは寝る時間は8時半だったと記憶しているので、子どもたちが眠くならないのも驚きだ。
そんなイタリアでは赤ちゃんもベビーカーに乗せられいろんな所へ連れられて行く。
夜8時半から始まる食事会や夜のフェスティバル、コンサートにも。
最初は大丈夫なのかこの人たち…と思ったものだが、驚く人はおらずむしろみんな歓迎気味で、事実みなすくすく育っている。
どうやらイタリアンキッズはそう育つらしい。
しかしチレントは違った。
もっと派手だったのである。
観光客のほとんどがナポリ人だったキャンプ場併設のステージでは、毎晩子ども向けの歌がガンガンかけられている。
それ以降は一応ティーンエイジャー向けに変わるが、それでも深夜0時を回ってもそこらへんで騒ぎ、お腹が空けばクレープやコルネットを買いにバーへ行く。
楽しいのは大人も一緒なので、子を見守る大人は大人で踊る。
まだおしゃぶりをした小さな子供がベビーカーで泣いてたり、母親に抱かれて眠そうにしているのはやっぱりかわいそうだと思うが…
夜の街を歩く家族連れをよく見たし、サッカーをする子どもグループもいて、チレントはローマより子どもに緩い印象を受けた。
夏休みとは言え夜の楽しみを10歳足らずで経験するイタリアンキッズの18歳には何が待っているのか、日本育ちの私には恐ろしい。
しかしテレビに映る子どもには、たとえ許可を受けたインタビューでもモザイクがかけられる。
子どもへの対応がまるで違う日本とイタリアである。
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