先週末は夫の誕生日だったので、1泊2日のキャンプにスペロンガへ行ってきた。
スペロンガはローマとナポリの間にある、真っ白な建物が並ぶ海岸にある小さな町である。
そこで昼間は町から少し離れたキャンプ場付近のビーチでゴロゴロし、夜は町へ遊びに行くというまったりな週末を過ごした。
泊まったキャンプ場はほとんどが老人や小学生を連れた家族連れで、テレビまで持ち込みもはやただの家と化していた。
子どもたちは最近にしては珍しく、走ったり自転車を乗り回したりと大勢で遊んでいた。
そんなある時、トイレで落ち合わせた2人の女の子が空のペットボトルを差し出し何やら言ってきた。
イタリア語はあまりわからないのでこういう時は頭をフル回転さる。
高く奥行きもあるシンクは届かない…だから水をくんで欲しいんだな!と自分なりに訳すのだが、最近はだいたい正解できている。
水がいっぱいになったペットボトルを受け取った女の子たちは、礼儀正しくお礼を言うと大切そうに運んで行き、私は彼女たちの先をさっさと歩いた。
しばらくすると彼女らはすれ違った友達に「あの中国人女性がお水をくんでくれたの!」と言っていたのが聞こえたので、私はすかさず「日本人よ」と訂正。
彼女らは「でも似てるから…」と申し訳なさそうに言ってきたが、それより訂正されてもフレンドリーに返すあたりがイタリア人らしいと思い笑ってしまった。
その夜また他の坊やにも「チネーゼ(中国人)」とコソコソ言われた。
アジア人ではなく中国人。
アジア人を見ればニーハオと言いたがる。
うんざりするほどアジア人を中国人とひとくくりにしわざわざ口に出される場面に何度も遭遇し、その都度世界を知らないことへの哀れみと腹立たしさで何とも言えない気分になる。
小さい子ならばただ単に知らないだけじゃないかと思い、アジアは中国じゃないぞと教えてあげたくて訂正するのだが、20歳超えた大人にはもう呆れるしかない。
自分が小さいときに世界を学ぶ機会がたくさんあったことに今さら感謝である。
チャイニーズと呼ばれるのはイタリアだけの話ではないが、彼らは学校で何を学んでいるのだろうか。
どうしても不快感がぬぐえないが、もしかしたら日本の一部の人たちもまだ白人=アメリカ人なのかもしれない。
ヨーロッパ旅行をお考えなら!