バックパッカーをしていたときは、新しい人に出会う毎日だった。
ヘンな人面白い人気遣いができる人ずる賢い人など、それぞれがどの国籍にも必ずいることが知れて面白かった。
そしてひときわ厄介なのがケチな人。
なにかと一緒に行動しようとなるのが旅人であるが、お金のかかることになると集団でどれだけ自分が損しないかだけを考えるので、面倒くさいジャンルの人らである。
ちなみにイタリアではケチな人を”腕が短い人”と表現する。
さて、困ったことにこの類の人が身近に1人いる。
夫の幼馴染で今でも親しいので、距離をとろうにもとれない人である。
なにがケチかと言えばアペリティーボで自分の家に誘ったときにはビール買ってきて、夕ご飯を一緒にとろうと言えばパスタと何か具とワインを持ってきて、うちの家に来ていいか聞くので招待すれば手ぶら、ビールは冷蔵庫にないと言えば来ないと言い出す。
※こちらの人はよくアペリティーボや夕ご飯を誘い誘われ、その際は必ずワインやデザートなど何かを持参する。
私の器が小さいのかも知れないが、毎週のようにこんなことが続くと断らない夫にもイライラするし、そんなことを思う自分にもうんざりする。
しかしまったく必要でない誰かのビールに私たちのお金を使いたくはないし、なんたってナメられてるようで嫌なのである。
それでも友情が壊れることのないイタリア男はやっぱり理解し難い。
イタリア女子たちはわからないが、男たちはケンカをしても次の日には心の底から忘れている。
夏のある日、夜遊びに出かけた帰り道に男3人が結構なケンカをした。
捨て台詞を吐いて別れた次の日、朝起きた夫はまずケンカをした親友に電話をかけたのでああ反省したか、謝るのかな?と思えば
夫「おはよう」
親友「おはよう、今日の天気は?」
夫「晴れ。海行く?」
親友「いいね。何時に?」
夫「30分後にそっちに行くよ」
親友「ok あとでね」
この親友とけちんぼは違う人であるが、イタリア男たちは皆こんなもんである。
友情は保ってもらって構わないが、お金を出し惜しみし続けられるのは困るので、今後このけちんぼとどう付き合っていくか、いや夫にどう付き合わさせるか考えて…
悩めば悩むほど自分もケチになってきている気がして嫌気が増す。
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